【ブルーベリープロローグ】猫マネロキング【最終2位(R1895)】

構築概要
ブルーベリープロローグ環境のトップメタとして、瞑想テラパゴスと持久力ブリジュラスがある。
これらのトップメタに積まれてから対応できる駒として、ひっくり返すカラマネロに着目した。
デバフ技(バクア、怪電波)と比べて持ち物に引っかからない点、黒い霧と比べて通った時の致命度が高い点が優秀な箇所になる。
一方でひっくり返すカラマネロの弱みとして、トリル,ひっくり返す等の重要な役割が一匹に集約しすぎる=役割過多になりやすいということが挙げられる。
そこで第二のトリル役兼カラマネロのHP管理役としてガラルヤドキング、トリルのサポート役として猫騙しを採用することで上記課題を解決した。
ひっくり返すの初見殺し性能、猫2枚トリル2枚の安定感等、完成度の高い構築を組めたと思う。

 

テラパゴス
202(252)-90-131(4)-172(252↑)-130(0)-105

エレブー
172(252)-104(4)-88(84)-×-106(4)-160(164↑)

ゴリランダー
193(140)-194(252↑)-112(12)-×-103(100)-106(4)

ガオガエン
202(252)-183(252)-110(0)-90(0)-111(4)-79(0)

ヤドキング
202(252)-72(↓)-123(180)-120-154(76↑)-35

カラマネロ
193(252)-132(60↑)-108-×-120(196)-75(↓)

 

環境考察
一体だけ700族と性能が頭抜けているテラパゴスを中心に環境が進んでいくはず。
テラパゴスの特徴は以下の通り
・初速の火力がない
・特性と種族値のおかげでかなり硬い
・本体性能がデバフに対して無力
・瞑想を積むことで相手のテラパゴスからの打点が抑えられる
・ステラを切ると相手からのテラパゴスの打点が大きくなる

上記特徴から、基本的にはテラパゴス以外のポケモンを単体テラクラスター(or台地)で崩すルートが考えやすい。
王道の2パターンは下記のどちらか
①眼鏡テラパゴスでテラパゴス以外を処理➡高火力対策枠(馬車カポ)で詰め
②テラパゴスの障害(デバフ)を処理➡瞑想テラクラスターで詰め
それぞれ少しずつ考察した所感が以下の通り

①眼鏡パゴスについて
猫バクア怪電波壁などの妨害が刺さりまくる
クリアチャーム,隠密マントなどの対策駒があり打ちずらいものの、様々な人がいるインターネット大会では何されても文句は言えなさそう。
そのため先制技無効ポケモン(ハギギシリ,リキキリン)、この指(エレブー,ブーバー)、胞子(ドーブル)等を重ねる必要があるが、あちらを立てればこちらを立たずになってしまう。
また後発の制約も厳しく、格闘枠+クッションの形を強要されそう。
先発強い2枚+テラパゴス+格闘枠の形もありそうだが、強い先発を思いつくことが難しい。
(連続技+ブリジュラス,地ならし+メタグロスぐらいしか候補が思いつかなかった)

②瞑想テラパゴスについて
障害となるポケモンがあまりにも多すぎて構築が難しい。
具体的には高打点(格闘枠,グロス)、デバフ、先積み瞑想テラパゴスをどかさないといけない。
デバフには持ち物(特にクリアチャーム)で対策の対策と言い張ることも可能だが、構築のパワーが若干落ちるうえ、最も汎用的な削り+格闘打点への対策が甘くなってしまう。
また相手のテラパゴスを1回流す要素も必要であり、構築に求められる要素が多くなってしまう。

 

この致命課題に綺麗に答えられた構築が結果を残すところまでが事前の環境予想。
後はアイデアをどれだけひねり出せるかの勝負

 

構築経緯
②の瞑想パゴスの方に答えがありそうだと感じたので、こちらから要素をピックアップしていくことに。

特に制約の厳しいものが、瞑想テラパゴスを1回流すこと。
怪電波やバークアウトは持ち物に引っかかる点、黒い霧やクリアスモッグはあくまでリセットでしかない点、吠えるやドラゴンテールは後攻で1回動かれることがそれぞれネックだった。
何かないかと探しているとカラマネロのひっくりかえすがヒット。
1ターン目が自然にトリルになるため、2ターン目が先制ひっくり返すのターンになる点が素晴らしい。

カラマネロが1ターン目から動きたい関係から、2体目は自然に猫役になる。
このタイミングでは、トリルアタッカーとして最も評価の高いカポエラーを選択。

カポエラーカラマネロでフェアリーが厳しいということで、フェアリーに耐性のあって強そうなポケモンを探したところ、ガラルヤドキングがヒット。
4枠目として完璧で、以下の欲しい要素を全て兼ね備えていた。
・2枚目のトリックルーム
・削り+格闘打点に対しての回答(癒しの波動)
・ひっくりかえすが入らなかったときの瞑想テラパゴスへの回答(毒)

ここまでの4枚を基本選出として回してみたところ、相当感触が良かったので基本形は確定。
デバフについても後発までにデバフポケモンを削ってクラスター(大地)圏内に入れられることが多く、あまり困らなかった。
厳しいのが以下のポケモンたち(上の方が致命度が高い)
アシレーヌ
メタグロス
・エレブー
ドーブル
・眼鏡テラパゴス

弄る余地としてはカポエラーの部分しかないので、猫役をアシレーヌ対策のゴリランダーと、メタグロス対策のガオガエンに分けて採用することに。
幸い1回のトリルで決めきるケースが少なく、トリルアタッカーとしての性能は殆どいらなかったため、自然にスイッチすることが出来た。

最後にドーブル,ブーバー絡みがしんどそうだったため、エレブーを入れて構築完成。

 

個別解説
テラパゴス@残飯 テラスタイプ:ステラ
202(252)-90-131(4)-172(252↑)-130-105
ラクラスター 台地の力 瞑想 守る

一応構築の軸
眼鏡も強いとは思うが、ミラーが大変そうなので個人的には瞑想の方が好き

技は確定枠3つに、鋼ガエンエレブーに打つ台地。
持ち物はパワーが一番高く、瞑想の積みあいで勝ちやすい残飯。
Sはトリルがベースなので無振り
下降補正かけてもいいが、何となく控え目に(グロスに非トリル下で上取りたかった)

瞑想1積みで地球,2積みで宇宙ぐらいのポケモン
皆使ってただろうし言うことなし

カラマネロ@隠密マント テラスタイプ:鋼
193(252)-132(60↑)-108-×-120(196)-75(↓)
はたきおとす 馬鹿力 ひっくりかえす トリックルーム

奇跡のデバフポケモン
ひっくりかえすで瞑想を後からデバフに変えられる点があまりにも優れている。

技は採用理由のひっくり返すとトリルが確定。
あとはシンプルに強い馬鹿力とはたき落とす。
調整は馬鹿力⇒叩きでグロスが大体落ちるぐらいまで振って、余りは受ける機会の多いD方面。
持ち物は猫だましが飛んでくると致命になることが多いので隠密マント。

普段のルールでは数値と耐性が足りないが、このルールだと2発ギリギリ耐えられないぐらいの耐久がある。
足りていたとは言えないが、持っている要素がオンリーワンすぎて過労死枠。
馬鹿力仁王立ちルートは殆ど出来なかったが、良い感じにヘイトを散らしてくれた。
不意の虫技には気を付けましょう。

ヤドキング@メンタルハーブ テラスタイプ:悪
202(252)-72(↓)-123(180)-120-154(76↑)-35
ヘドロ爆弾/毒/癒しの波動/トリックルーム

奇跡の4枠目ポケモン
残り1枠を探していて、こんなにきれいに欲しい要素を全て持っていることはなかなかないと思う。
フェアリーへの最低限の打点(ヘドロ爆弾)、高火力格闘への耐性&対策(癒しの波動)、カラマネロがカバーできない範囲の対瞑想役(毒)/トリル役と、すべてが揃っていた。

技は採用理由ですべて埋まる。
調整はD補正が11nぐらいになるまで振って余りB。適当。
持ち物は挑発嫌アンコ嫌のメンタルハーブ。
たまにサイコノイズに対して起動する。

個人的には本構築のMVP
縁の下の力持ち的なポジションを期待していたが、即打点以外の全てを超一流でこなすオールラウンダーだった。
再生力のおかげで普通に二人分ぐらいの仕事する。

 

ゴリランダー@チョッキ テラスタイプ:炎
193(140)-194(252↑)-112(12)-×-103(100)-106(4)
ウドハン/10万馬力/蜻蛉/猫

カポエラーの代わりに入ってきた猫役1
主にアシレーヌが邪魔な時に出す。
またグラスフィールドが構築全体と相性が良く、全体的な耐久を底上げしてくれている。

技は最高打点のウドハンと採用理由の猫はほぼ確定。
残りは鋼触るようの10万ばりきにサイクル用の蜻蛉。
調整はそれっぽく。
持ち物は何でもよかったのでチョッキ。

使用感は普通のゴリランダー。
グラスフィールドの回復は自分に有利に働くことが多いので、かなりPTとの親和性は高かった。

 

ガオガエン@オボンの実 テラスタイプ:草
202(252)-183(252)-110(0)-90(0)-111(4)-79(0)
フレアドライブ/はたき落とす/捨て台詞/猫

カポエラーの代わりに入ってきた猫役2
威嚇が偉く、バシャーモゴリランダーあたりによく出す。
またグロスが構築全体で重いので、グロスの時にもよく出す。

技は最高打点のフレドラと採用理由の猫が確定。
奇跡やクリアチャームを落とすためのはたき落とす、サイクル用の捨て台詞も半確定でほかに入れたい技がない。
調整は殴りたいのでHA
持ち物は何かと発動機械の多いオボンの実。

普通のガオガエン
捨て台詞威嚇猫が構築全体と相性が良く、デバフしながらヤドキングを出し入れしているだけでPT全体のHP管理が出来たりした。
ただ自分はこのポケモン使うの苦手です。

エレブー @軌跡 テラスタイプ:悪
172(252)-104(4)-88(84)-×-106(4)-160(164↑)
はたき落とす 怪電波 挑発 この指

最後に入ってきた枠。
ドーブル,ブーバー等挑発が欲しいケースがそこそこ多かったため6枠目に入ってきた。
正直に言うとエルフーンカラマネロとのシナジー!!といって気持ちよくなりたかったが、エルフーンカラマネロエルフーンから殴ってくれるはずもなく……

技は挑発が確定、トリルとシナジーのあるこの指も半確定。
怪電波はテラパゴス置物に出来る技なので一応採用。
はたき落とすはせめてもの嫌がらせ用。

ここまでエレブーが強いルールは最後だと思う。
硬い速いうざいの3拍子揃っていた。
強いて言うならクリアチャームのせいで怪電波が打ちにくいことが減点。
一応軸ポケモンでは無かったので、そこまで気にならなかった。

 

選出
or oror

or 

9割方これ
先発は猫が嫌か挑発が嫌かみたいな気持ちで決めることが多かった。
トリルいらないケース(対滅び等)は少し変わる

基本的には猫トリル
⇒頑張ってサイクルしながらHP管理+削り
⇒2回目のトリル or 瞑想積みで詰めていく

 

所感
かなり完成度の高い構築が組めたことは満足。
一方で使うことがかなり難しく、作っておいて自分で扱いきれていなかった。
厳しい構築は一定数ありつつも、あのターンにこう動いていれば(択勝ちとは別で)有利だったみたいな気づきが常にあるので、良い構築だったと思う。
またカラマネロヤドキング等渋めのポケモンをしっかり強く使えたのは、自分の好みに合っていてうれしい。

 

成績
クロ(@f_kc56)が最終2位(R1895)
構築作成者も扱えないサイクルパをきっちり使えるあたりかなり上手い。
負け筋消していく動き綺麗だったので見習いたいと思った。
画像

構築作成者の順位?知りませんね……
プレイヤーも下手だったけど、今回はそれ以上に運が死んでたと思う(最終1750,111位)