【新春!おみくじバトル】指振り配分学

世紀のクソルールである新春指振り大会を終えて記事を書こうと思ったが、このルールの構築なんて上位30人ぐらい全く同じであることは間違いないため、ちょっとは個性の出そうな配分学について書くことにする。

基本的には机上論は強いの後攻能力指数をまんま指振りに落とし込んだだけである。
ドサイドンの能力調整 ―― 行動回数期待値と後攻能力指数 - 机上論は強い

とは言っても実は指を振るの場合はモデル化が立てやすく、そんなに難しいことはしていない。

上記ブログと同じように、ポケモンの能力値を、瀕死になるまでに与えられるダメージの総量ということにする。瀕死になるまでに与えられるダメージは以下のように記述できる。

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ここで計算を単純化させるためにSの要素を省いた。
(現実的には最後の1回の技が撃てるかどうかは自分と相手のどちらが先に行動するかによって変わる。ただ指振りの場合は試行回数が多く1回の影響が出にくい上に、今回のルールに限って言えば死ぬ前に交代しないといけないのでこれで十分である

また物理技の威力期待値、特殊技の威力期待値だが、それぞれ30と20程度になる。

ここでポケモンによって変わる値、自分のAや相手のAといった値が式に入っていることが気持ち悪いので、"自分のA"="自分のACの合計値"×"自分のAの割合"といった形に直す。

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というわけで、最も効率の良い配分が
HP×ACの合計値×BDの合計値が最も高くなる
≒HPとACの合計とBDの合計が等しくなるようにする
となることがわかった。
ここまで殆ど仮定が入っていないので、かなり信用できる配分比である。

後はACの割合とBDの割合だが……正直相手のACとBDの割合によることになる。
具体的に最も都合の良いACの割合は
相手のBの割合が0.6倍以上⇒可能な限りCに振る
相手のBの割合が0.6倍以下⇒可能な限りAに振る
相手のBの割合が0.6倍⇒ACどっちに振っても変わらない

BDの割合は
Bの割合:Dの割合=30×相手のAの割合:20×相手のCの割合

ここのモデル化については何とも言えないが、自分は以下のようなルールに基づいて配分を決定した。
①ACは基本性格補正がかかるのだから、高い方を可能な限り伸ばす
②相手のACは大体同じだと考え、B:D=6:4になるようにする
ここは正直人の好みとセンスによると思う。

 

結論を言うと以下のように振るのが最も効率が良い。

①HP×ACの合計値×BDの合計値が最も高くなる
②ACは基本性格補正がかかるのだから、高い方を可能な限り伸ばす
③相手のACは大体同じだと考え、B:D=6:4になるようにする

 

今回の具体例としてゲンガーの配分を実際行ってみる。

ゲンガーの無振り実数値は135-85-80-150-95-130
明らかにHPが凹んでいるのでH極振りが確定
端数になりそうなAとDは4ずつ振って、後はBCのバランスになる。
性格補正をどこに掛ければいいのかも含めて総当たりをすると、以下のようになった。(Cが11nの時以外は明らかにBに振る方が効率が良いので書いていない)

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見ればわかるように、最も効率が良いのは冷静HBベースで、167-86-102-176-96-117がゲンガーの理想値になる。

AC比とBD比の仮定によってはもう少し変わる可能性はあるが、そう大きく変わることはないだろう。

 

というわけで指を振る配分学だが、これで勝敗が変わったことよりもタイマーの付け忘れやPPの数え間違いで変わった試合の方が圧倒的に多いので、あくまで誤差程度である。
45戦やって1戦ぐらいは拾えていた気はするが、時間対効果がゴミなので物好き以外考えないでいいだろう。