【ポケモン】11n調整の有用性

11n調整大好きなのだが、「11n調整ガチアンチ」みたいな動画(リンクはその人のブログ)をTLで見かけたので、11n調整(とそれを愛用している自身)の名誉のために書き始めた。
無断リンクの上思いっきり対抗記事なので言われたらすぐリンク消します。
張らないより張る方が向こうのアクセス増えるし誠実かなと思ったので張ってます。

また数学がそこそこ得意で、ポケモンごとに適切な配分を考えられるようにしたいという人は、机上論は強いというブログを見て勉強することをオススメする。
今回の記事は上記ブログで11nより大きなくくりで一般化されているものに対して、11nに関する部分だけを抜粋し纏めただけのものである。

 

 

そもそも11n調整は何かというと、補正をかける時に補正後の値を11nにすると効率が良いというものである。
多くの場合では以下のように説明されている。

補正で1.1倍掛けるときに、かけた後の小数点以下が切り捨てされてしまうため、補正前で10n、補正後で11nにすると小数点以下が0になり無駄にならなくてお得

恐らくこの説明が勘違いの諸悪の根源で、11n調整が得である何の説明にもなっていない。
小数点以下が0であろうが0.9であろうが、その値は他の値(例えばAに補正を掛けたらHBCDS)に何の関係も無いので、無駄にしようがしまいが変わらない。

それでは何故11n調整をするのか。理由は以下の3点で説明できる。
①11nの直前で努力値に対して実数値の変化割合が高い箇所がある
ポケモン努力値は数値の低い箇所に振った方が効率が良い
③S以外の全ての値の価値は殆ど連続的である

実際に前の記事で使った以下のヒートロトムの調整を例に詳しく説明する。

f:id:migerug4:20210301113129g:plain157(252)-×-154(100↑)-135(76)-128(4)-116(76)

①11nの直前で努力値に対して実数値の変化割合が高い箇所がある
難しい言い方をしているが、今回の例でいうと、B92振りだと実数値152であるのに対して、B100振りで実数値154になり、努力値8で実数値が2増えて得ということである。
これは補正の1.1倍をかけた時に139×1.1=152.9≈152⇒140×1.1=154となり、端数部分の無駄がなくなるためである。
余談だが、3ヶ所振りよりも5ヶ所振りが推奨されている理由は、同様に努力値8で実数値が2増えることに由来する。

ポケモン努力値は数値の低い箇所に振った方が効率が良い
今回のヒートロトムの例で、例えばCに振った努力値をBに回すとする。
するとBが154⇒155、Cが135⇒134になり実数値合計値の変化は変わらない。
しかし実際のB耐久値は1.00649倍にしかなっておらず、Cに回していれば134⇒135になり、火力が1.00746倍になっていた。
つまりダメージを受ける回数とダメージを与える回数が同じであれば、Cに回した方が効率の良い数値になっていることがわかる。
これをもっと一般的に言うと、実数値の低い箇所に努力値を回した方が効率が良いということになる。

③S以外の全ての値の価値は殆ど連続的である
ポケモンは基本的にダメージ計算後に0.85~1の乱数を掛ける。
そのため、何かの攻撃を受けたときにBが154であることとBが155であることの優位差はあまり見られない。(Sの場合は1違いが大差なので、非連続的であるといえる)
そのため本当に何かの攻撃を耐えたい場合、つまり非連続的な数値設定が必要な場合以外は、最大効率で努力値を振る方が適切である。

①~③を総合すると、11nまでは努力値に対して実数値が伸びやすいため振った方が得で、11nに達すれば実数値の低い方に振った方が得ということになる。
これが11n調整をする理由である。

ちなみにSに関しては②と③の理屈が適用出来ないので11n調整をする意味は欠片もない。
また物理特殊に分けれている関係で実数値の価値はH≈AorC>>B,Dなことに注意。(Aを11nで止めてBとかDに回す意味は無い)

自分の場合、よく言われているような「ダメージ計算した結果11nになるもの以外は11nである意味が無い」といった用途では全く使っておらず、「明確な仮想敵が居ないから最大限数値を効率化するための11n」という意味合いでしか使っていない。

実際前の記事でも、仮想敵が存在するズルズキンはHB振りきり、火力を少しでも伸ばしたいムゲンダイナはCぶっぱで使っている。

また11n調整は上級者向けかといわれると、むしろ中級者向けであると思っている。
11n調整以外の調整をする場合は、③の非連続的な実数値を要求している場合であり、それが無い場合は適当に11n調整をする方が効率が良いからである。

HAとAS、HAとHD等の中間ぐらいの値のポケモンが使いたいなぁと思っている人は、適当にS調整して、耐久と火力のバランスを直感で決めて、11n調整で効率化するという調整方法を強くオススメしたい。